満7歳になるまでに集団予防接種を受けb型肝炎ウイルスに感染した場合

病院1

昭和16年7月2日以降に生まれた人(1948年から1988年までに限る)が、満7歳までに受けた集団予防接種の際に、注射器の使い回し(連続使用)により、b型肝炎ウイルスに持続感染(生涯にわたり続く感染)した人は、国から「b型肝炎給付金制度」による給付金を受給出来ます。

また出生時(母子感染)などに、b型肝炎ウイルスに持続感染した場合も、対象になります。

b型肝炎ウイルスとは

「b型肝炎ウイルス(HBV)」に感染すると、体内からb型肝炎ウイルスを排除することは難しい、といわれています。特に抵抗力のない乳幼少期に、持続感染(生涯にわたり感染)すると、生涯にわたり慢性肝炎や、肝硬変、肝がんの発症を、心配し続けなければなりません。

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれています。その所以は、肝臓が弱っていても、自覚症状がないという人が多いからです。

感染に気づきにくいb型肝炎ウイルス

ウイルスに感染したことに気づかず、自覚症状が現れにくいということは、気がついた時にはb型肝炎の症状が悪い方向へ進行している場合が多いのです。

このため、感染に気づかず放置すると重症化するリスクが高まります。

b型肝炎ウイルスに感染したら

b型肝炎ウイルスに感染すると、慢性b型肝炎へと移行するパターンと、症状が出ないパターンにわかれます。症状が出ない人を「無症候症キャリア」といい、肝炎の症状が現れていませんが、体の中に肝炎ウイルスが存在し続ける状態のことを意味します。

b型肝炎ウイルスへ移行してしまうと、軽度の肝硬変になりその後、重度の肝硬変へと移行していきます。そして肝がんへと移行します。無症候性キャリアの人や、慢性b型肝炎の人でも安心は出来ず、肝硬変へと移行せすに、肝がんへと移行することもあります。

ウイルスを発見するには

肝炎ウイルスの有無を調べるには、住まいのある市区町村に問い合わせてみてください。会社員の人は勤務先がある市区町村で、検診の他にも、保健所でも検査を受けることが出来ます。費用については(それぞれの市区町村によります)、検査費用が低額で受けることが出来たり、無料という場合もあります。

詳しくは厚生労働省が作成した、肝炎のウイルスについてのパンフレットを、無料でダウンロードすることも可能です。

症状は出ていないけれど

b型肝炎ウイルスに感染していたら、いつ発病するのかとても不安な気持ちになります。ましてや、今のところ発症していない無症候性キャリアの人も、いつ発病するのか不安でいっぱいになることもあるでしょう。満7歳未満の小さな時に感染しているので、いつ発症するのかわかりません。

一緒に生活している家族にも二次感染する可能性があるため、定期的に検査をすることをおすすめします。このような検査を定期的に受ける場合、家族の負担を軽減させる方法があります。その一つとして、支援対象者と認定されると、定期検査費用や医療費を給付金とは別に支給を受けることが出来ます。

症状ごとに細かくわかれている給付金の基準

集団予防接種などにより、b型肝炎ウイルスに感染した場合、国から給付金が支給されます。金額は全ての給付者が均一ではなく、その重症度や発症後から提訴するまでの期間などが関係してきます。例えば「死亡、肝がん、肝硬変(重症)」の項目が該当した場合、「死亡後、または発症後提訴までに20年未満」と「20年経過」では給付される金額の差は大きく違います。

その他に「肝硬変(軽度)」「慢性b型肝炎」「無症候性キャリア」と項目がわかれています。「肝硬変(軽度)、慢性b型肝炎」の場合、更に発症後提訴までに20年未満、発症後提訴までに20年経過・治療中途、発症後提訴までに20年経過・現在治療中途ではない、の3つにわかれていているほか、「無症候性キャリア」の場合、発症後20年未満と発症後20年経過と細かくわかれています。

給付金以外に支給されること

給付金以外にも支援があります。例えば定期検査費として「慢性肝炎等の発症を確認するための定期検査費」や、「母子感染防止のための医療費」、また家族が感染していて自分は感染していないか、という家族の不安や二次感染を防ぐため「世帯内感染防止のための医療費」が支給されます。

また患者自身にも検査費用として「定期検査手当」が支給されます。

亡くなってしまった患者さんのご遺族に対しての給付金

b型肝炎ウイルスの感染が原因で亡くなってしまった方は、相続人が手続きをして給付金を受け取ることが出来る可能性があります。肝臓は沈黙の臓器といわれるほど、重篤になるまで自覚症状を感じないといわれています。

それゆえb型肝炎ウイルスに感染して、肝硬変や肝がんに進行するまで気づかず、亡くなってしまう人もいるからです。

一次感染をした人が申請に必要な書類

集団予防接種等による直接感染をした人が給付金を請求するには、b型肝炎ウイルスに感染していることを証明出来る書類を用意します。次に7歳未満で集団予防接種等を受けていることを証明する書類が必要です。また母親から感染したのではないという証明の他に、集団予防接種等以外の感染の原因がないことの証明、病気の診断書が必要です。

これらは無症候性キャリアの人が申請する場合は不要です。

二次感染者をした人が申請に必要な書類

母親が一次感染者の要件を満たしていることや、申請者がb型肝炎ウイルスに持続感染していること、また母子感染であること、現在の症状など大きくわけて4つの証明書類する書類が必要です。

具体的にいうと、現在の病気の診断書や本人が出生直後すでに持続感染していたことの証明書や、本人と母親の血液検査の結果の資料などです。申請について通院している病院や、かかりつけ医に相談したり近隣の保健所などに相談したりすることをおすすめします。

慢性b型肝炎の症状

徐々に肝臓が破壊されていくのが、慢性b型肝炎です。代表的な症状の一例として倦怠感や食欲不振、また微熱などですが、これらを自覚症状として捉える人は少なく放置をしてしまいがちです。このような状態を見逃し進行していくと、黄疸や嘔吐、右の背中の痛みなど様々な症状が現れます。

沈静化が出来る治療もあり、肝がんなどに進行していかないように定期検査や経過観察は必要です。

肝硬変の主な特徴

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肝硬変の主な症状は、初期のうちは自覚症状がない場合が多いです。しかし体のむくみや、手のひらの赤みや震え、首周辺に赤い斑点状のものが現れたりします。b型肝炎ウイルスが原因の肝硬変の治療は、薬の服用や肝移植などが挙げられ治療が難しいとされています。

まずは定期的に肝臓の検査をして、肝硬変に移行しないように注意をすることです。

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